大田獣医師会

狂犬病予防推進事業

狂犬病は哺乳類すべてが感染し、人が発症するとほぼ100%死に至る恐ろしい感染症です。
約50年前までは日本国内でも多くの犬が狂犬病を発症し、人や動物に甚大な被害が出ていました。そのような中、狂犬病予防法が施行され、犬の登録、予防注射、野犬等の抑留が徹底されるようになり、ついに1957年に狂犬病の撲滅に成功しました。 現在日本では、犬などを含めて狂犬病の発生はありません。
しかし国際化が進み、国外からの再侵入が常に危惧される状況です。
(口蹄疫のような例もあります。)

大田区内には羽田空港、東京港という海外からの侵入経路が存在するために、他の地域と比較しても特に再侵入に備えなければなりません。

1957年の狂犬病撲滅時に最後の発症犬が認められたのは大田区と隣接の川崎市のエリアでした。これも大田区の立地と関係があるかもしれません。

狂犬病は、日本の周辺国を含む世界のほとんどの地域で依然として発生しており、毎年多くの人が犠牲になっています。
そのために万一の侵入に備えた対策が重要です。
もし狂犬病が国内で再発生した場合には、感染の拡大およびまん延防止をしっかりと図ることが非常に重要となります。
そのためには、犬の飼い主一人一人が狂犬病に関して正しい知識を持ち、飼い犬の登録と予防注射を確実に行うことが必要です。

現在、国内の狂犬病予防注射の接種率は40%以下であると言われ、非常に危惧すべき状況です。
もし再侵入した場合は犬の飼い主としての義務を果たしていない60%の人々のために、国民は狂犬病流行の危機にさらされることになります。
このような事態を招かないように飼い犬には必ず狂犬病の予防注射を接種しましょう。
大田獣医師会は狂犬病予防対策として、区民の皆様への啓蒙と、大田区保健所と協力して狂犬病定期集合注射を実施しています。

狂犬病予防定期集合注射の詳細については大田区のホームページをご覧ください。 

狂犬病の現状等の詳細を知りたい方は以下のホームページをご覧ください。

厚生労働省

日本獣医師会